仮想通貨リブラから5社離脱

 「(米フェイスブック(FB)が計画を主導する暗号資産(仮想通貨)「リブラ」の発行・管理団体から、米クレジットカード大手のビザと マスターカードなど5社が離脱したことが11日、わかった。(朝日新聞)」資本は国家の秩序を越え本性に従い自己増殖をなさんとする。国と国の間に、 あるいは国に侵潤し、肥大する。あたかも資本がそれ自体が意志を持つかのようにふるまう。「リブラ」は「ドル」などの通貨とリンクすれば「金」と 同様に国家をまたぐ通貨たり得よう。ありえないないことだが、それは「ドル」にとって代わる国際通貨たり得よう。
 旧約聖書の「創世記」に書かれた事柄がバベルの塔であるならば、「リブラ」もまた似たような運命と心配する。バベルの塔は神により、「リブラ」は 中央銀行なり国家によりとん挫する。人々の欲望と言葉がこれまた通じない、悲しい物語を思う。それが大風呂敷でなく、 ハンカチ程度であれば話は変わってくるのだが。(2019/10/12)

香港、覆面禁止規則

 「香港政府は9月4日、行政長官の権限であらゆる規則を適用できる「緊急状況規則条例」を発動すると発表した。(日経新聞電子版)」 この規則は翌日5日から発動され「覆面禁止規則」が適用されるとの報道だ。独裁国家の強権と人民の衝突に胸が締め付けられる。 社会主義の理想を掲げた、愛国者であったレーニンや毛沢東がこの状況を見たとき何を思うのであろうか。
  未成熟な生産力の上に人為的な下部構造を取ってつけてもそれはまがい物に過ぎない。社会主義と自称する国家資本主義の民主主義がどのように 変質するのか、または変わらないのか知りたい。いずれにしても、悲しいかなそれは白く塗りたる墓にしか私にはみえない。 だが現実に、そこには生きた人民が生活しているのだ。香港の政情を注視していきたい。(2019/10/4)

バンクシーが描く英国議会

 「英国の覆面芸術家バンクシーが英議会の議員をチンパンジーに見立てた絵画が3日、競売大手サザビーズの競売で987万9500ポンド (約13億円)で落札された。(朝日新聞)」時代を越えて残る絵画と思う。民主主義が形骸化し退廃の域に達したポプリズムの議会、 いや社会そのものをかくも冷徹且つ軽妙にに表現しうるものだろうか。金融資本が闊歩する中、産業資本の遺産が、老骨今だ健在なりと仁王立ちしている、 覆面芸術家恐るべし。
 香港もそうであるが、民主主義に覆面はどうやら必要不可欠なようだ。(2019/10/4)

新版大内力著「国家独占資本主義論(こぶし文庫)」によせて

 金本位制の離脱から管理通貨制の移行をもって帝国主義の確立とすると現状分析が論理的に説明できるのではないかと思う。帝国主義論は 金本位制の崩壊で終わるのではなく、もっと積極的に管理通貨体制の成立をもって金融資本の永続性を展開し得る。 日本なら日本のある種の経済問題を考えたときに、前提条件を置かねばならない。この前提条件を省いた論証がどうも手品師の掌で 躍らされているような煮え切らない料理と思えてしまう。
 そのように大内力著「国家独占主義論」を読むと経済学の現状分析の一つの方法論を提示したと私には思えてならない。論証のあり様の 内在する矛盾をことさらに開示していたと思われる。全般的危機説と評されるように書の半分は国家独占主義といわれる現代資本主義国家の 分析だった。書の後半で現状分析を試みる体裁をとっていた。書の目的は現状分析をするにあたり、帝国主義論と現状分析をする前提条件が どうしても欠かせないと考えたと思われる。「戦後日本経済学の一つの到達点」とされるのもうなづけるところである。
 宇野経済学もこの国の歴史学の大半が自由主義経済は第一次大戦までとしているのに対し、経済学の現状分析から問題提起をなしたのが この書でなかったかと思う。グローバル資本主義なる語で語られる昨今、氏の確かな見識に今更ながら驚かされる。
金融資本論あるいは帝国主義論の再構築が望まれる。経済学にとって、宇野の言う原理論、段階論そして現状分析の純化は喫緊の課題です。 とりわけ段階論の純化には程遠いように思われる。 (2019/10/7)

万葉集のお勉強(「楽しい万葉集」より引用)

原文:茜草指 武良前野逝 標野行 野守者不見哉 君之袖布流
作者:額田王
よみ:茜(あかね)さす 紫野(むらさきの)行き 標野(しめの)行き 野守(のもり)は見ずや 君が袖(そで)振る

原文:紫草能 尓保敝類妹乎 尓苦久有者 人嬬故尓 吾戀目八方
作者:大海人皇子
よみ:紫(むらさき)の、匂(にほ)へる妹(いも)を憎くあらば、人妻ゆゑに、我れ恋ひめやも

原文: 宇利波米婆 胡藤母意母保由 久利波米婆 麻斯提斯農波由 伊豆久欲利 枳多利斯物能曽 麻奈迦比尓 母等奈可可利提 夜周伊斯奈佐農
作者: 山上憶良(やまのうえのおくら)
よみ: 瓜食めば子ども思ほゆ、栗食めばまして偲はゆ、いづくより来りしものぞ、眼交(まなかひ)にもとなかかりて、安寐(やすい)し寝(な)さぬ
竹林通信

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責任の作法-高階峯緒の場合